Orcs Must Die! レビュー

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発売 2011年
プラットフォーム Xbox360、PC
開発 Robot Entertainment

問1.貴方は今までに難しいゲームをプレイしたことがありますか?
問2.貴方は難しいゲームをクリアしたことがありますか?
問3.貴方は難しいゲームをクリアすることに喜びを感じますか?



ゲーマーの中には、高難易度のゲームタイトルしか興味を示さない人もいるだろう。
そういった人達が凄いのはクリアするまでの道のりを選ばない、つまりは『ゲームプレイにおける楽しさ』を考慮せずにプレイできる精神力が備わっている点にある。
いざ、マゾゲーをプレイすると『クリア』が目的になるので、ゲーム的な楽しさよりもイライラの方が溜まってしまう。
難しい事は達成感に繋がるが、やり過ぎは一部の人しか楽しめないのである。
だが、それは仕方のない事だ。
ビールで酔えない人はウイスキー、ウイスキーで酔えない人はアブサン、アブサンで酔えない人は…
そう考えるのであれば、本作は誰でも気軽に飲めるレベルまで上手い具合に落とし込んだ『アルコール飲料』となる。

【概要】

Orcs Must Die!(以下OMD)を制作したRobot Entertainmentは、以前にAge of Empiresシリーズを生み出したEnsemble Studiosの開発者達が立ち上げた独立系デベロッパになる。
OMDはSteamで14.99$、Xbox LIVEは1200マイクロソフトポイントで販売されているロープライスなタイトルだ。
発売時期が大変に悪かったタイトルで、同年にはSkyrim、BF3、COD;MW3等大作ラッシュの中で発売されたために知名度は低い。
また一見しただけでは面白さが伝わり辛い内容であることは事実だし、お世辞にも今風のグラフィックスでは無いので見栄えも微妙かもしれない。
しかしハッキリと宣言しよう。
Orcs Must Die!は2011年に発売されたタイトルの中でもトップクラスの面白さがある

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師匠(左)は最初のムービーで死亡、残された主人公は1人で戦うハメになってしまう。

【ルール】
タワーディフェンス型のゲームなのだが、一般的なルールと違っており罠を仕掛けた後も主人公がステージ内に残り戦闘に参加できる
ゲームが始まると、準備時間中に初期ポイント内で罠を買い、仕掛けながら大量の敵に立ち向かっていく。
ステージ内には『リフト』と呼ばれる目標物に敵が一定数が侵入をするとゲームオーバー。
多数の罠と主人公を操作し、リフトを守りながら各Waveを凌げばステージクリアになる。
各ステージをクリアすると成績に応じてスカルを入手、このスカルを使用して罠を強化するのでノーミスクリアが必要となってくる
このゲームが面白いのは、主人公と罠が一緒になって戦う点にある。
主人公は強めでアクション性は高いので、罠設置が下手でもアクションで補うことが出来るのは面白いアイデアだ。
またアクション部分の掘り下げも素晴らしく、強い主人公が無双できるので爽快感も高い。
オーソドックスなTPSスタイルで、ボウガンを手に大量のオークと戦うのだがポイントを主人公に割振り強化することも可能なので、罠と主人公の何方にポイントをつぎ込むのかを考えるのも楽しい。
ゲーム中にムービーやカットシーンといったプレイを妨げる要因も無く、各Wave間のスピードもかなり早く、全体的にストレスを極力排除したデザインに仕上がっている

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ステージ内に罠を設置して立ち向かおう

【練られたバランス】

とにかく敵の数が非常に多いゲームなのが特徴である。
数的暴力に立ち向かうには主人公1人だけでは到底無理なので、罠と共闘しないとクリアすることが難しい。
この主人公の強さ、罠の強さが適当であり素晴らしいゲームバランスが保たれている
例えば、罠についてはリロード時間があり(一部例外あり)罠がリロード中は完全に無防備な状態だ。
そこで主人公が防備の穴を補ってやらねば、直ぐにゲームオーバーになってしまうようなバランスになっている。
勿論、罠を連続設置すれば解決はするが、コストが膨大になってしまい複数の要所を守ることが出来ないのである
リフトに到達するルートは後半面では複雑になるために、コスト問題は常に頭を悩ませる。
又、強力な罠ほどコストも高く設置できる箇所も限定的になるので罠と罠の相性すら気にしないと物量に押し負けてしまうことが多い。
主人公の強化も面白い。
主人公強化は3つのスタイルから選べるのだが、個性豊かな強化なので万能に強くすることが出来ないと考えて良い。
罠も一長一短、主人公も万能に出来ないバランスは練られている。
攻略の自由度は非常に高く、そして考えるのも面白い印象だ

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さあ、コレなら突破できまい

【スカルこそ本質への扉】

このゲームは本当に難しい。
そのためにクリアするには罠の強化が必須となり、強化するのには高評価で貰えるスカルを消費する。
しかし、ここでプレイヤーは重大な事に気づく。
難易度ウォーメイジ(ノーマルに相当)では得られるスカルはノーミスで5つ。
全26ステージあるので全てを手に出来たとしてもスカルは130個しか得られないことになり、これでは全ての罠を強化するのには全然足らない
このゲームにおける罠は全て個性的で、全てに使い道があるので強化して楽になりたいと考えるのは当然なのに出来ない…
いや、実は全ての罠を強化することは可能なのだ。
それは最高難易度ナイトメアに挑戦すれば得られるスカルは単純に2倍となり、晴れて全罠強化が達成される。
ここでの重要な点は、本来自己満足でしか無い最高難易度に挑戦させる意味を全てのプレイヤーに与えていることにある
しかも、かなり自然に誘導させるゲームデザインなので全く嫌な感じがしない異質さが漂う。
これぞマゾゲーの理想像だ。
まずはクリアを目指す。
クリアに行き詰まったら効率的なクリアを模索し、ノーミスクリアでスカルを得る。
強化とノーミスクリアを難易度ウォーメイジで達成したら、同じ事をナイトメアですれば良い訳である。
それすらも出来たプレイヤーにはハイスコアという自身の戦いの場が用意されており、これも面白い。
元々アーケード色が色濃く、コンボの概念やスピードクリアをするための攻略を考える時間は、いつまでも飽きさせない。
スカルこそマゾゲーに進むための最初のステップであり、巧妙に仕組まれた罠といえる

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ステージ構成を利用していく事も必要になってくる

【仲間】
個人的に面白いと感じた罠にガーディアンがある。
特殊な罠の一種でコストを支払って仲間を召喚できるシステムなのだが、これが見事にゲームの空気にマッチ知っており、新しいアイデアを吹き込めるので考える自由はさらに広くなったという感想だ。
それなりのコストなので、ある程度やりくりをしないといけないのだが、多数の敵VS多数の味方が入り乱れる戦場は燃える。
またガーディアンの設置に関しては緩く、かなり攻略的な自由度が与えられているのも特徴だ。
惜しいのは2タイプしかいないので、使える場面とそうでない時の差が激しすぎるという点。
また自動で攻撃するのだが、少々頭が悪いというシーンも見受けられた。

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弓隊を召喚して数的有利に持ち込む

【ステージ構成】
城内防衛がテーマなのでロケーション変化は乏しい。
しかしステージ内に用意されているギミックは多く、またギミックの種類も多い。
特に落とし穴や毒池は敵を突き落とせば即死なので利用するかしないかで難易度が大きく変わる。
マップ自体も複雑になってくる後半戦は面白いし、ゲームのボリュームの十分すぎる。
DLCのLost Adventuresも同様の質を保っているので、本編のデザインが気になったのなら買ってみるのもいいだろう。
ステージ構成と関係してくるのが、敵キャラクターの嫌らしさだ。
リフトに一直線に向かう敵もいれば、主人公しか狙ってこない敵、さらにバリケードトラップを破壊する厄介な敵も登場。
そのために罠を守るためのステージ配置、罠配置も要求されるのが本作の難しさだ。

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考えながら戦うことが最重要

【真のマゾゲーへ変貌】
前の項で少し触れた最高難度『ナイトメア』から本場といっても過言ではない本作。
ゲーム開始時にあった準備時間の消滅、各Wave間の休憩時間が3秒に固定、敵数の大幅な増加、敵攻撃力の増加、敵体力の大幅な増加、序盤から有り得ない敵登場パターン、リフトの体力減少と高難度すぎて別ゲー化している。
当初、過酷すぎて心が折れたが、考えながらプレイすると希望が見えてくる。
もとい、このゲームを始めた頃は誰しもが通常難度に苦しみ、自分の攻略法を見つける喜びを知りつつ、罠強化とクリアに心沸くのだ。
それがナイトメアでは振り出しに戻っただけで、もう一度攻略を考える楽しさが得られるのである
そしてナイトメアのノーミスクリアへと続いていく…
あまりにも素晴らしすぎて、ナイトメアが本作最大の魅力と言ってもまだ足りないくらいだ。

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やった クリアしたぞ!!

【モチベーションの下がる要素】
ゲーム内に幾つかのバグが存在しており、コレが発生すると一気にプレイする気力が下がる。
敵を池などに落とした場合に即死しないことがある
最悪の場合、リセットかリスタートしないと先に進まないために、ナイトメア攻略時に発生するとモチベーションは0に等しくなる。
またこの池バグは発生条件も不明で、起きる時は頻繁に起きるので問題としては大きい。
また敵の数が非常に多く、壁と主人公の位置関係によっては敵しか見えない視点になり状況判断不明になってしまう。
これがナイトメアで発生すると、一瞬の操作ミスで死ぬので死活問題となり得る。
あらかじめ壁に寄り過ぎない等で回避できるために、人によっては気にならないかもしれないが…
初めから日本語化されている珍しいゲームなのだが誤訳が凄まじいレベル
特にアイテム説明文が直訳すぎて意味不明なのは頂けない。
ストーリーがシンプルなのは良いのだが、若干投げやり感もする気が…
ただストーリーを気にするデザインではないし、毒舌主人公は整っているので気に入っている。

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それでも最初から日本語化されているのは嬉しい

【隠れた名作】
考えられたバランス、自然にマゾゲーへと誘うデザイン、究極なまでにシンプルな楽しさを求めたゲームで、難しい事は1つのエッセンスでしか無い。
重要なのは、誰でもクリアする喜びを得られるように仕上げた事にあり、近年稀に見る『難しいがイライラが一切にない』プレイが清々しい。
ある意味ゲームの本質を教えてくれる最高の教材

問4.貴方にとって難しいゲームとは何ですか?

95点

Terraria 探索するモヒカン

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知らない内にダンジョンに突入したモヒカン
建築する楽しみは薄いが、探索する楽しさが非常に高い次元で纏まっている。
トレハンする楽しさもあり、Minecraft以上のセンスを感じる。

近年稀に見るレビューしずらいゲームなので、上手く文章で『Terraria』を紹介するのは難しい。
掘る、探索、戦闘、トレハン この4つしかできないのだが、とにかく素材集めが無理強いさせないデザインなので作業しているのにストレスを感じさせない工夫がオールドゲーム好きを楽しませてくれる。

確かにパッと見れば2Dの冴えないゲームだろう
しかし、プレイすれば感想は大きく変わる
今のゲームにはない、シンプルなゲームデザインが、『Terraria』にしかない面白さを与えている。
凄いゲームだと素直に認めざる負えない

禁酒法 その1

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世紀の悪法との呼び声が高い『禁酒法』を扱うにあたり、実に多くの問題に直面した。
まず、禁酒法とはアメリカ近代史におけるタブーであり、多くのイデオロギーに関しての考察が必要であったこと。
また禁酒法に関する資料が極端に少なく、信頼出来るデータかどうかの判断が難しいということである。
だからと言って、この悪法を詳しく分析、考察しないというのは酒好き、或いは近代思想に対する冒涜であると考え、出来るだけ信頼の置ける文献を調べあげてブログに載せることにしました。
中々に難しい話になってしまうと思いますが、お付き合いの程をお願いします。


【禁酒法成立以前のアメリカ】

禁酒法を扱う上で1800年台における禁酒運動がポイントとなってくる。
この時代の禁酒運動は相当にややこしく、正確性に欠ける部分が多いので多くの歴史家も詳しく書いていないのだが大筋に観てみる。

1808年にニューヨーク州に禁酒協会が設立したのをキッカケに、1826年にボストンで節酒促進協会が発足した。この団体はウイスキーに対しての抗議団体だったようであるが、詳細はよく解らない。
後に『節酒同盟』と名を変えて、対象をアルコール飲料全般とした。
また同時期に実に多くの禁酒団体が発足し、調べたところによると、
全米禁酒協会、全米禁酒党、完全禁酒結社、女性キリスト教禁酒同盟といった組織がアメリカ各地で生まれた。
ここからはアメリカという国家体制の話に移る。
アメリカとは幾つかの独立した州が連合している国家なので、極端に言えば州が独立国家のように振る舞える。
つまり、州独自の憲法があっても何ら問題がない。
先程の各種団体は州に圧力をかけ、州単位の禁酒法を制定させたのである。
コレが後にアメリカ全土に広がり、『禁酒法』の制定に大きな影響を与えた。

【憲法改正】

州単位での禁酒法制定からアメリカ全土に波及する話に移行する。
禁酒賛成派の最大の問題はアメリカ合衆国憲法の修正にあった。
アメリカ合衆国憲法改正には
①下院、上院の2/3以上の賛成
②3/4以上の州の支持

がなければならない。
1919年1月16日、合衆国憲法第18条を修正する『The Volstead Act(ボルステッド法)』が議会を通過し、さらにアメリカ48州中46州の支持を得たことにより、アメリカ合衆国憲法は改正された。
以下、訳文

アメリカ合衆国憲法修正18条
第一節;本条の承認から1年を経た後は、合衆国および管轄権に服する全ての領土において、
飲用の目的をもってアルコール飲料を醸造、販売または運搬し、或いはその輸入もしくは輸出することを禁止する

第二節;連邦議会と各州とは、適当な立法によって本条を施行する共同の権を有する。

第三節;本条は、合衆国議会からこれを各州に提議した日から7年以内に、憲法の規定によって憲法改正に必要な諸州立法府の承認を得なければ、その効力を生じない。

この法律によって、0.5% 以上のアルコールを含むすべての飲料は、製造、販売、運搬、輸入、輸出を禁じられた。

【第一次世界大戦と禁酒思想】
この個人の自由を奪う悪法の成立には第一次世界大戦による影響も大きい。
第一次世界大戦においてアメリカは4月に帝政ドイツに宣戦布告したことで、反禁酒法の主要勢力であるドイツ系アメリカ人は多くの地域で発言力を失ってしまう。
これにより禁酒法反対運動はアメリカで起きなかったと言われている。
私の調べでも当時、大きな禁酒反対運動を見つけることが出来なかった。
そして最大の要因はアメリカが戦時中に特例として禁酒法を採用していたことにある
つまり戦争によって禁酒法の下地はある程度出来上がっていたと言える。
戦争によるイデオロギーは強力な弾圧を産み、アルコール飲料、特にビール産業は壊滅した。
またアルコール産業も発言権を失っており、いかに当時の禁酒思想が社会的な影響力があったのかを知る一端になっている。

年表に興してみると非常に時系列が分かりやすい。
1914年 第一次世界大戦勃発
1917年 アメリカ参戦
1918年 第一次世界大戦終結
1919年 戦時禁酒法発効、ボルステッド法可決
1920年 禁酒法発効



さて、ついに制定されてしまった禁酒法
次回は禁酒法時代のアメリカ、そして問題点を解説します。
次回

Terraria 土を掘るモヒカン

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噂には聞いていたTerrariaをプレイ。
Minecraftの影響を強く受けており、土を掘って地中探索したり、宝を探したり出来る2Dゲーム
当初、楽勝かと思ったが夜になると事態が急変、マゾゲーに…

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モヒカンを襲うゾンビ!!
止めて下さい、私は心優しきモヒカンです。
しかも暗すぎて画面上で何が起こっているのかも不明な状況
こりゃあ マゾゲーの類か?

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モヒカン 倉庫を造り避難する。
知らないNPCが勝手に住み始めたが、対処のしようがない
よし、見知らぬ同居人よ 私と一緒に狩りに行こうぜ!!

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同居人 まさかの失踪
怒ったモヒカンは地中を掘り進める…

まだプレイしたばかりなので仕様が分からないが、分からないなりに楽しんでいる本作
噂によると初年度だけでも100万本も売れたインディーズゲームとのことなので『何か』があるのだろう。
うーん、しかし素朴な楽しさのあるゲームはレビューをしずらいなァ

Mason、怒りのゲリラ6

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オアシス地区でハンマーによる撲殺事件が発生。
誰がこんなに非道な行為をしたのか…
ストーリー的にも後半戦を迎えた本作だが、EDFとゲリラ勢力の独立を巡る戦いは激化。

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ゲリラらしい待ちぶせ作戦を決行し、EDF補給部隊を襲う。
確かにゲームは進んでいるのだが、ストーリーは進んでいないのがゲリラ。
制作スタッフは破壊活動だけは作り込んだが、それ以外に不満があり後半で露見してくる。

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掟6 ゲリラ、空からの強襲はお手の物
飛べるようになったゲリラ戦闘員Masonさん
心なしか嬉しそうにも見えるが、良からぬことを考えている顔にも見える。
空と陸からのゲリラ活動により楽勝と思われたが…
次回急展開のMasonさん
プロフィール

ばりー

Author:ばりー
PCゲームとビールを愛するおっさん
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