Replay:Call of Duty: Black Ops(後編)

resize7187.jpg

アメリカ近代史に残るベトナム戦争を描いたBlack Opsは、シリーズ全体から眺めても異質さが漂う作品に仕上がっている。Treyarchは、この作品以前にも担当をしたWaWでもレールから脱線をしていたが、不思議にもすんなりとファンに受け入れられていた。作品的にもWaWからの続編であり、時代はWW2から米ソ冷戦時代へ変化。他タイトルと大幅に異なるのは、主人公メイソンが特殊部隊(軍人)ではなく、CIAの工作員であること。これがストーリーに大きな影響を与えている。暗い時代に暗躍をした特殊工作員チームの活躍を描いており、時代背景と主人公の在り方が、本当にCoDらしくない。

resize7206.jpg

ベトナム戦争作品として扱うとするならば、期待値以下である。この手の話をすると比較対象となるのは名作Vietcongだが、それと比べるとBOの描いたベトナムは小奇麗すぎて、清潔感たっぷりの大地だ。沼地を進軍する様子やジャングルでブービートラップ地獄、トンネル迷子も無いから、ベトナム戦争っぽさが欠落してしまっている。ただ、主テーマが米ソ冷戦であり、その中のベトナム戦争という位置付けがなされているため、あまり批判をしても仕方がないようにも思える。ダークかつ暗い雰囲気は抜群によく、特に収容所脱出シーンはTreyarchでなければ難しかっただろう。

resize7164.jpg

数世紀にも及ぶ進化の停滞により、古臭い銃撃戦から抜け出せずにいる。相変わらずアサルトライフルは狙撃銃並みの精度を誇り、射撃音はまるで安っぽい花火のようだ。あまりにも美しすぎるグラフィックスも予想範囲内だが、発売が2010年であった事を考慮すると、妥当といったところか。アクション性に多様さが見られなくなってきたが、それでもBOがダルくないのは、一重に凄まじいストーリー展開があるからである。

resize7274.jpg

CoDお得意のグランドホテル方式を、全く違った見方から演出させている。そもそもBOは明確な主人公はメイソンだけであり、その他のキャラクターは完全に脇役扱い。重要なのは、メイソンの精神状態が明らかに普通ではなく、その異常性を他キャラクターが目撃するためだけに演出が構成された事にある。正義のアメリカ特殊部隊が複数人で任務を完了したぜ!!アメリカ最高、特殊部隊チーム最強!!と言うような展開のためにグランドホテル方式を採用していない。更に付け加えると、レズノフがあまりにも印象深いキャラクターになっており、渋声での「All must die」は恐怖そのもの。

resize7289.jpg

アクションは並、技術力は平均的、ストーリーが異常。FPSとしては平均以上だが、映画ゲームとして評価をすると大変に面白い。最後の戦闘は中々に盛り上がったと感じたし、再プレイしても評価は変わらなかった。この作品からCoDに入るのはお勧め出来ないが、何作品かプレイした人には新鮮な体験が得られるかもしれない。BOは変質的に思える演出センスによって、しっかりと映画的なツボを抑えた良作なのだ。

My name is Viktor Reznov,And I will have my revenge.

前編

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ばりー

Author:ばりー
PCゲームとビールを愛するおっさん
お気軽にコメントして下さい
なにかあれば返信します

カテゴリ
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
リンク
QRコード
QR