World Guide to Beer グーデン・カロルス キュベ・ヴァン・ド・ケイゼル・レッド

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第76回 【2000拍手記念】

この記事は2015年6月掲載の『2000拍手 記念』にて告知されていたビール記事になります。幾つかの事情が重なり掲載が遅れてしまいました事をお詫びします。


         酒が飲めない人は人生の半分は損をしている

と自信満々に言う人がいます。屈託の無い純真で、本当にそう信じている人も居るかもしれません。ですが、残念な事に酒に人生の半分を預けるほどの価値はありません。私の人生で酒に割ける割合だなんて良くて2分5厘程度でしか考えておりません。いいですか、これだけマイナーな酒を必死に探し求めている私ですら、その程度の認識で生きているのです。ですから、酒が飲めないことで人生を損することは無いでしょう。酒が飲めないことを悩んでいる方がいましたら、直に忘れてしまうのが宜しい。
正直なところ、私はビールが好きではありません。大概にして、旨い酒と言うのはウイスキーくらいしかありません。マッカランやベンリアック、山崎からタリスカに肩を並べることが出来るビールは極少数しか知りません。ところがウイスキーはアルコール度数が高く、誰もが気楽に飲める酒ではないように思っています。よって私自身も、相当に酒の飲む量に関しては気を使っています。1週間で飲める量は、ウイスキー・ダブル1杯(勿論、ストレートオンンリー)、ビール2缶。これでオシマイ(まぁ、3ヶ月に1回位は例外がありますが)。本当にこれだけの量しか飲みません。恐らく、平均的な成人男性の一日に飲む量よりも少ないのではないでしょうか。
だからこそ、その1回で飲む酒は最高のものにしたいと強く願うのです。酒を飲んだ量で自身を語る輩は、なーんにも分っていません。そうでしょう?

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このコルクが後に問題となった

その1回に飲める最高のビールは何か、そして、その1杯はウイスキーに決して敗北をしてはいけない。必死に探しました。2分5厘の力で探すこと探すこと、随分と長い期間が経過してしまったように感じます。Gouden Carolus Cuvee van de Keizer Rood(グーデン・カロルス キュベ・ヴァン・ド・ケイゼル・レッド)の名は知ってはいましたが、容易く入手できる銘柄ではなく、さして欲しい銘柄でもなかったのでスルーを決め込んでいたのです。どうせ、限定品か、或いは馬鹿げた値段をマニア向けに吹っかけているだけのお土産品か何かだろうと。ところが、RateBeerでは96点と中々の高評価。うーん、しかしですな、ネット上で高評価だからといって、それを鵜呑みにするのは危険です。ええ、危険なんですよ。
Battlefield HardlineオモシロイナーHotline Miami 2オモシロイナーRed Orchestra 2オモシロイナー・・・いや、RO2だけは本当に面白いんですよ。ビールなんて語っている場合じゃありません。今すぐ、この記事をRO2攻略記事にして布教をしなけr

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道具を持ってきてくれ

Gouden Carolus Cuvee van de Keizer Roodはベルギー ・ヘット・アンケル 醸造所が、2008年のキュベ・ヴァン・ド・ケイゼル・ブルーのリリース10周年を祝って新しく開発された限定品である。さっきからキュベなんとか、とかやたら長い名前が出てくるが、このシリーズは全体的に銘柄名が長く、当記事のタイトルも2行になる程です。そもそも、ヘット・アンケル 醸造所というのが、ビール業界でも相当に古参であり、現在のところベルギー最古の醸造所として知られている上に、国際的な品評会においても受賞をするなどの実力派です。さて、この銘柄は2分5厘の行動力で入手できるほど甘くありません。私が購入した時期は2013年、つまり今日時点ではヴィンテージ品ということになる。よって、これから味の評価に移るのだが、もしかしたら、ヴィンテージ故の味わいになっている事を留意して頂きたい。尤も、この手のビールは飲むために購入される方よりも、コレクションする意味のほうが大きい。まぁ、私はコレクターじゃないので貴重だろうが平凡だろうが、飲んで評価を下します。ふふふ、これこそ最高の1杯の醍醐味さ。

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ウイスキーに匹敵する程の味なのか

最大の問題は入手ルートではなかった、入手してからである。ビンに留めてあるコルクが異様に固く締まっているのである。あまりの固さに驚き、幾つかの道具を使用したが、、一向に開く気配が無い。怖いのは、この手のビールは、あまり振動を加えると味が低下する事があり、強気な行動は出来ない。かといって、中途半端な開け方をすれば、ビールとコルク片が混ざってしまう。これだけは避けたい・・・ ・・・ ・・・ ・・・ バールを使うしかない。クソ、マジなのか。リアル・ハーフライフと言っても過言ではない。ここにきて、物理学を、バールを、ゴードンフリーマンの知識が役立つとは。ビールを開けるのにバールを使うこと10分、しかし状況は好転しない。これ以上の作業はコルクが千切れると判断し、止めようと思った矢先、突然にコルクが吹き飛んだ。まるで弾丸のように!!おいおい、随分と反抗的な態度をしてくれるじゃないか。

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飲んでみよう・・・いや飲む前からして香りが凄いことになっている。部屋中がオレンジとハーブだらけのような、強烈な香りである。まるで人工合成されたかのような、相当にキツイ香りである。うお、と鼻を塞いだが、旨いものは臭いのは常である。グラスに注ぐと、明らかに液体ではないヌメヌメした流動性が感じられる。これはヤバイ、期待できる。炭酸も無い。完全に醗酵した何かがグラスの中で蠢いているのである。こういうのが飲みたかったんだ。飲むぜ。

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ちなみにビンは750mlである

飲んでみよう
臭すぎるほどの柑橘と、得体の知れないハーブが交じり合っている。ヤバイですねェ・・・
色は腐った黄金、よくよく目を凝らせば光っている。明るいアンバーと黄金の重ねあわせといったトコロか。
味は、複雑である。
フルーツポンチのような強烈な甘さが舌に留まり、そこからキャンディーのように徐々に甘さが変化していく。柑橘系の甘さもさることながら、小麦と林檎を合わせ、更にバナナとマンゴーみたくドロドロとした甘さへ変化をする。飲み込んだ後が凄まじい。喉でアルコール度数10%が炸裂をし、胃の中で醗酵するかの如く暴れる。まるでシロップ漬けされた蛇が体内で踊っているような感覚に陥った。
甘さでアルコールを隠しきれていない、むしろそれぞれが独立をしているが、味全体の締りが非常に素晴しい。
”その1回”に匹敵する最高のビールは、ほぼ確定的である。


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甘さで考えるのなら最高の1品。値段と入手難を除けば、ウイスキーに匹敵する稀有なビールの1つ




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