コラム:取り留めの無いゲーム小話(2017年7月)

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女性主人公で直ぐに思いつくのは、Tomb RaiderシリーズのLara Croftだ。ゲームヒロインとして最も成功した女性として知られた彼女が後年に与えた影響は大きい。初登場は1996年だが、同年のタイトルと比較をしても際立つキャラクター性である。有名作品だけ見てもCLOCK TOWER 2のジェニファーは総じて弱く、BIO HAZARDのジル・バレンタインも身体的には低体力であり古典的である。CLOCK TOWERはゲームシステム的な制約が大きいため比較対象に選ぶべきではないかもしれないが、ジルは後の作品では確実に強化されており、次のBIO HAZARD3では驚異的な活躍をしていた。もう一人、有名人を挙げるとすればPARASITE EVEのAya Breaだが、1998年のゲームなので、超人的な主人公Laraの影響を受けているかもしれない。込み入った話になるが、メディアが作り上げた女性像は、あまりに強大で、これに浸り過ぎると男性・女性に関わらず『性別的にはこうあるべき』という価値観に支配されてしまう。男性キャラは多様性が見られるものの、未だに女性キャラはステレオタイプにはめる傾向が強いと感じる。

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友人から PlayStation2版の怒首領蜂大往生を譲ってほしいとの願いがあった。私自身、この作品は思い入れのあるタイトルの1つであったが、急激なゲーム腕の低下により、STG作品の攻略を諦めているのが現状である。それならばSTG好きな友人に”タダ同然で”譲って十分に遊んでもらいたかった。少し不思議だったのが、怒首領蜂大往生はXbox360でもリリースされているのに、何故PS2版を欲しがるのかという素朴な疑問だった。調べてみると、このゲームはプレミアがついているソフトの1つで、ファン曰く『アーケードから完璧に移植されている稀有なSTG』らしい。確かに、このPS2版は違和感が無く、筐体そのままが体験できる。発売日(なんと2003年の作品なのだ)に購入して、練習して、そのまま倉庫行のソフトに価値があるとは知らず、私は優しい人間に成り下がろうとしていたようだ。これは良くないね、ミスを犯す前に気が付いてよかったよ。心深き私は最終的に彼にソフトを適正な条件で物々交換をしようと考えている。 - 彼は高級ブランデーの収集家だ。そして私はアルマニャックに目が無くてね!!

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硬派なアクションゲームの代表格Max Payneを製作したのはRemedy Entertainmentで、そのゲーム制作数は多くない。言ってしまうと、代表作Max Payne自体も大騒ぎをするようなタイトルではなく、単調なハードボイルドもどきが鼻につく。しかし、映画的な演出が非常に巧みで、横っ飛びをしながら銃撃戦をするようなシーンに興奮があった。Remedyというのは少し変わった会社で、元々は技術デモを製作するグループから発展をしてゲーム制作に移行した。この時代は3Dグラフィックスを実現するためのツールであるDirectX5が登場をし、3Dの日進月歩があった。Max Payneは、この時代の如何なる3Dゲームよりも描写が凄まじく、技術屋が総力を結集して作った感がありありなのである。(そのため開発期間が長かった)テクスチャの品質が大幅に向上をし、変顔Maxさんもポリゴン的な顔つきではない。敵の死体は永遠に地面に転がり、これが消滅することも無い、銃撃で壊れる小物、転がった薬莢・・・現在の当たり前を、2001年の時点で"常識化"したという一点で、私は未だにMax Payneに憧れを抱いていたりする。これで難易度がもっと低ければ文句は無かったんですけどね。

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"堂島の龍"と呼ばれた伝説の極道である桐生は、神室町のパチスロ店に入り浸っていた。本編を進める気は無く、今日もアラジンAをひたすらに回す。彼は取り巻く様々な情勢がどうなっているのかさえ忘れてしまったようだ。このヤクザは2013年にスロット店から一時的に出て、松屋のデミたまハンバーグ定食を頼み、そして永い眠りについた。あれから数年後、物語は再び動き出す - かつての彼は他者から見れば相当に間違った龍が如く2だったが、今回はきちんと進行をしている。これはゲーム本編をクリアしなければならない義務感、或いは何かしらの背徳感を背負ってしまっていたからに他ならない。そしてある日を境に、キャバクラ嬢の好感度を上げる作業に入る。何をするべきか?どこに行くべきか?皆目分からなくなったならば、基本に還ってパチスロ店に戻る。すると、PS2のコントローラーが壊れてしまい操作が出来なくなってしまった、続行は極めて難しい状況である。伝説の極道である桐生、志半ばで果てるような漢ではないが、彼は2回目の永い眠りについた。3回目の目覚めは2017年5月。しっかりと動けるようになった桐生は、その足で物語を進め、ついに決着を見たのである。正に光に包まれたかのような感動を得たのは久しぶりで、何か想うことが出てきたが、言わないことにするよ。そして新たに始まった龍が如く3は、わりと順調であった。テキサスホールデムをするまでは。


Zup!5 ショートレビュー

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皆さん、6回目の有意義な100円の買い物をしましょう。
古本屋で『100円のコーラを1000円で売る方法』(著:永井 孝尚)という本を見つけたわけです。手に取って読む前に、ふと内容を予想してみたんですね。だって100円のコーラを1000円で売るわけですから、これは凄い事です。900円分の付加価値を付けるという事でしょうか。私なら砂漠でコーラを売るくらいしか思い浮かびません。或いは、コーラ一本を購入するごとに、アイドルの握手券を付けるとか。『100円のコーラを1000円で売る方法』を550円で購入をして脇に置き、1000円の電気ブランを飲みながら、100円で買えるZup!5を今からプレイするわけです。

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どうせ、またいつものZup!が始まるのだろう?あーあ、もう飽きちゃったよ。
・・・と予想をしていたのだが、今回も新アイデアを引っ提げて驚かせてくれた。今回の目玉は、何とワープ機構。ワープの入口/出口を上手に活用をして、何時もの青球をゴールへと導く。このワープが凄まじくZup!にお似合いなのだ。前作Zup!Zeroのスイッチ機構も引き続き出てきて、スイッチにワープ、そして大爆発とてんやわんやのハイスピードパズルが幕を開けた。

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実績数は過去最高となる2130個
半端じゃない実績数がタイトルを起動した瞬間から解除されていき、何かを行うたびに解除されていく。2000を超える数の大暴力は、まるでスコアカウンターのように右上に表示され続け、プレイしている私よりも忙しそうだ。もはや実績解除ゲームとしての効率は断トツであり、清々しさすらを超越し、別の新宇宙を眺めるか如く。

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試行錯誤は、ほぼタイミングだけと考えて良く、パズル解法に悩むシーンは無かった。
と言っても、私は全シリーズをプレイしているので、Zup!ワールドに慣れてしまっただけかもしれない。難易度は、後半に一部、シビアな面が確認できたが、苦労をするほどでもない。やはりゲームの根幹は素晴らしく、多少は過去作と解法が被っていたとしても楽しめるゲームであることに違いは無い。ただ実績数が多いだけのネタゲーではないのだ。

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流石に、これでシリーズは終わりだろう。
だからもう発売をするな。私は君を十分に紹介をしただろう?こんなに優遇をするだなんて、とても珍しい事なんだぜ。

Replay:Alan Wake

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闇に支配された者達が俺に迫っていた。
2017年5月15日、原稿に使用した音楽ライセンスの期限切れで出荷停止をした。この原稿を書いている時点で、既に俺に触れる機会は永遠に失われてしまったのだ。しかし、暗闇に支配された森を抜ければ”ばりー”に会うことができる。彼なら原稿を残す手助けをしてくれるだろう。悠長に森を歩く気はさらさらになかった。闇が俺を付け狙い、森に警察のサイレン音が鳴り響いた。手にしたフラッシュライトを向けると、人ならぬ人影が照らし出された。発煙筒を灯すと同時に、俺は拳銃の引き金をゆっくりと引いた。

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何よりも光が重要だった。
闇の勢力は光に弱く、数秒もフラッシュライトを当て続ければ奴らは弱点を曝け出した。銃火器は拳銃か散弾銃、猟銃くらいしかなかったが問題は無かった。何故かは解らないが、俺は小説家にも関わらず特殊部隊並みの自動照準機能が与えられていたのだ。銃を向ければ自動的に敵を追尾した。むしろ問題となったのは、俺の体力であった。5秒マラソンですら息切れを引き起こし、へとへとになった。体力は低く、闇の勢力に2,3人囲まれると理不尽なハメを喰らうこともあった。腹立たしい要素だったが、我慢するしかないのだ。

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物語には引き込まれる何かが備わっていた。
妻アリスの誘拐は、俺の想像をはるかに超える事態へと発展をしていく。書いた覚えのない原稿は、書かれた内容が現実化する代物だ。誘拐犯の目的は原稿であったが、"誰かが都合良く"原稿を道なりに置いてくれていた。原稿だけではない、銃弾や発煙筒でさえも、物語がスムーズに進行できるように誰かが置いたのだ。まるで物語自体が既に出来上がっているかのような既視感を覚える。疑問は継続していく一方だが、それが作品に魂を吹き込んでいたのだ。

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襲い掛かる闇の勢力は、ややマンネリですらあった。
同じような戦闘シーンしかないのは、いかにも古典的な手法であったし、俺の作品には相応しくなかった。最初のうちは攻撃を避けたりする動作に喜びがあったが、直ぐに醒めた。光を当てて進むシーンもマンネリが酷く、幾度となく激怒した。もはやアクションゲームとしての根幹は崩れ去り、純粋な操作感は失われつつある。それでも物語の進行は光に満ち溢れ、多くの読者の気を留めるには十分すぎるほどだった。

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Watching The Sun Coming Up.
長い時間が闇を払うかもしれないし、或いはライセンスは永遠に戻らないかもしれない。しかし、誰かが原稿を正当に評価することが出来れば、日当たりのよい場所に俺を連れ戻すに違いない。

Zup!Zero ショートレビュー

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皆さん、0回目の有意義な100円の買い物をしましょう。
いや、買い物だなんてしなくて良い。そもそもZeroって何だよ?お前はZup!4で終結したはずじゃなかったのか?新たな段階へ突入をしたZup!シリーズだが、ナンバリングを返上しただけあり、大幅な改革が行われている。タイトル画面で数回のクリックをして実績を解除したのなら、Zeroの世界に飛び込もう。98円で堪能できるぞ。

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ほぼ全面に渡り、パズル解法がギミックありきの、例えるのならピタゴラスイッチに近い印象である。そのため画面全体に目を配る必要性があり、初見殺しが増えた。開発側も4のマンネリは理解していたらしく、今回のZeroはこれまでの要素に追加して、スイッチ操作をするシーンが多い。このスイッチ起動の順番や、どこを爆発させてスイッチまで球を運ぶか?などの別パズルが発生する。

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とても良いセンスである。
従来のパズルスピードに加え、更にスイッチギミックによる『遠方のスイッチに球をぶつける』場面が静かな派手さを演出しているのである。爆発物がなくなった虚しさに怯え、スイッチを押せない場面に涙する。新たな悲しみを得てなお、我々はZup!をクリアしなければならない。難易度は過去最高であり、過去作の平均クリア時間20分を上回る50分。まぁ、たいしたことはないけれど。

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驚愕の実績数1043

流石に実績数が3桁は画面上部の実績表示が凄まじいことになっており、解除された実績の絵柄を眺める行為も慣れてきた。見れば、いいかげん?というか実績絵柄も苦労しているようで、得体の知れない文字が並ぶ。Wi-Fiのマークとか、このゲームに関係ないだろ!!と突っ込めるのも魅了の一つか。

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噂によると、Zup!5が発売したらしい。
そんなもの発売しなくて良いぞ!!もうお腹一杯だ。

コラム:取り留めの無いゲーム小話(2017年6月)

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Tom Clancy`s Rainbow Six Siegeは各国の特殊部隊が活躍をする。アメリカからはSWATとNavy SEALs、ロシアはスペツナズ・アルファ、英国・SASも登場をする。そして日本からは特殊警察部隊SATが満を持して登場しているのだが、そもそもにしてSATがエンターティメントに出てくることが珍しい。恐らくRainbow Six Siegeがゲーム初登場ではないだろうか。各国の部隊は悪役/主人公に関わらず話題に挙がることが多いと思うのだが、日本の自衛隊や特殊部隊は知名度が低いのか、それとも単純にネタにならないのか、あまりゲームに出てくることが無い。逆に戦国時代の暗殺部隊NINJAの登場回数はとにかく多い。NINJA GAIDENシリーズをはじめ、天誅あたりは日本人が製作した忍者なので理解できる部分もあるが、海外のOnikenShadow WarriorWarframeと勘違い系の方が圧倒的に多い。世界にとって日本の特殊部隊と言えばニンジャ一強であり、SAT=ニンジャ、自衛隊=ニンジャ、亀+下水道=ニンジャ、という立式が完成をしている。今後も日本の特殊部隊がゲーム界隈で目立つことは無いだろうが、ニンジャが世界を救う日常が失われることは無いだろう。そういった意味で日本の精鋭部隊が大活躍をするRainbow Six Siegeは貴重だ、えらく貴重なのだ!!

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Anomalyシリーズは、諸事情あって放置している。Anomaly: Warzone Earth、Anomaly 2、Anomaly Korea、Anomaly Warzone Earth Mobile Campaign、Anomaly Defendersと5作品を所有しているが、どれも同じに見えてしまうのにも問題がある。しかし最大の理由は最初にリリースされたWarzone Earthをダウンロードしようとした際に、誤ってリスト近辺にあった別タイトル『Alan Wake』をインスコしてしまった事だ。アラン先生の次回作にご期待出来なかったので、急いでアンインスコ。別の日に思い立ってみたが、寝起きのため誤って再び『Alan Wake』をインスコしてしまう。同じミスに衝撃を受けた私は、もう二度とAnomalyをプレイしないと決心をした。非常に下らない理由だと思われるかもしれないが、こういった経緯がプレイに及ぼす影響は割と大きい。ゲームはプレイする前から既に批評が始まっていると考えて良く、特に有名作は『面白いだろう』という先入観が、実際のプレイに一定の作用を引き起こす。プレイする前からBioShock Infiniteが面白くないと考えるのは難しい。知識0で購入するゲーマーはいない、必ず何かしらのバイアスが入ってプレイを開始する。そしたら、ほら、 Infiniteは『僕の想像した通りに』面白かったじゃないか。先入観こそがゲームレビューの始まりであり、この部分をいかに小さく出来るかがカギだと思う。だから私はWarzone Earthを見つめて想い返すのだ。プレイさえしていないゲームの未来記事を、そしてアラン先生の活躍を。

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強烈な裏切り者は、逆に好感が持てる。例えばACE COMBAT ZEROに登場をするエースパイロット"Pixy"ことラリー・フォルク少尉は良いキャラクターだった。製作側も彼を真実を知る語り部としての役割を与えた節があり、主人公サイファーと同格の扱いであったようにも見える。裏切り者Pixyや敵側パイロットたちが『主人公』の戦歴について語る場面は、どこか親しみのある者への愛情を感じさせ、主人公により一層の得体の知れなさがあるのも面白い仕掛けである。Pixy以上に強烈な裏切り者と言えば、Hitman: Blood Moneyに登場をする女性オペレーター”Diana Burnwood”だろう。敵対組織に47を売った悪女だが、終盤ではもう一波乱を起こす。またAbsolutionでは所属していた組織を裏切っており、それにより自身の命を47に狙われる側に。Pixyは清涼感のある裏切り者、Dianaは勝利をし続ける裏切り者というイメージだ。裏切り者の特有の微笑みシーンが双方に見られないのが残念なのだが、2人に関してはそういう性格でもないだろう。ゲームタイトルでは意外な人物が裏切りをすることも珍しくないが、私は結構好きだったりする。

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最近、めっきりElectronic Artsのゲームを購入しなくなった。
2005年頃にリリースされたEA Downloaderがスパイウェアまるだしのアプリだった事に発端がある。各国のゲーマーは抗議をしたが、EA側の対応は高圧的なものであり、企業イメージは悪化した。それ以前にEA Downloaderの使い勝手は決して良いものではなかったし、謎のUpdateにウンザリさせられたものだ。良く知られるEAの悪行は、有名デベロッパーを買収し、破壊してしまう事だ。Dead SpaceのVisceral GamesやBURNOUTシリーズのCriterion Gamesの買収後の対応は有名だ。こんなことばっかりを繰り返していたものだから、2012年のWorst Company in America(アメリカ最悪の企業2012年版)にも選ばれてしまう。最近は無料でゲームを配っているようだが、悪事の数やユーザー対応の悪さで、あまり好転をしていない。しかし、それでも私はElectronic Artsを愛している。例え私が一番に大好きなMedal of Honorを凍結させたとしてもね。事態は急速に悪化している。私の役割は愛すべきEAを回復させ、Medal of Honorを復活させることだ。幸いなことに、近年のAIは目まぐるしいほどの進化を続けており、このペースならば完璧な経営を遂行するAIの完成は期待が出来よう。WheatleyがEA経営に役立つ事を切に願っている。

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