World Guide to Beer 100回目打合せ中(99.5回)

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萃香「次回、ビール記事が100回を迎えます。すげぇ!!」

Wheatley「待て。記事数が100無いぞ?嘘は良くないな。」

萃香「それは過去の記事を間違って削除しちゃったり、不適切な発言を修正しようとして修正中未公開(ほぼ放置)だったりだからだよ。まぁ、通しで100回目の記事なんだから大目に見てよ!!」

Wheatley「クズじゃねぇか・・・」

萃香「次回、100回スペシャルです!!凄い銘柄を用意したよ。」

Wheatley「!?」

皆様のおかげで、当コーナーも通しで100回を迎えることが出来ました。
萃香さんの言うように誤って削除してしまった記事や訳ありで公開停止にしている記事もあるのですが、これに関しては作業時間を余計に取られたくないので"このまま"の可能性が高いと思います。大変に申し訳ありません。

さて、次回は100回目の記事になる(?)ため、素晴らしい銘柄を用意いたしました。
ハイハイ・・・どうせ限定品だの雑誌で取り上げられた人気話題沸騰中のビールでしょ?
違います。全ビールマニアが欲してやまない、正に世界最高峰のビールを紹介します。
実は以前に"この銘柄"に関しては触れたことがあったのですが、今回は兄弟酒を用意しました。恐らく日本国内でも"双方"を所持しているコレクターは少ないと思います。何せ通常販売ルートでは購入できないので。

ただ飲むだけではありません!!
2つ用意して2つ飲み、優劣を決めます。果たして世界最高峰のビールは"どちらなのか"というわけです。一応、今回の銘柄に関してはネット上でも検索をしたのですが、個人が2種同時に所有し、かつ写真付きで比較をされている方がいなかったので、もしかしたら日本初の記事になるかもしれません。しかも小鬼付き!!まぁ、いつも居座っているので此方は珍しくは無いのですが。


次回のビール記事は、準備の関係もありお時間を頂いて書き上げようと考えています。
よって年内に掲載をする目標とさせて頂きます。

次回『King of the Monsters』

World Guide to Beer COLLESI BEER NERA

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第99回『美味しい黒ビール』

呑んだ瞬間、脳が停止した。
は?っと疑問が沸いたが、そのまま気にせずシャッターを切った。よってF値がめちゃくちゃな状態で落ちたたため、写真がクソになった。あまりに美味しい。デカい一眼カメラを退けると、一気に飲んだ。なんだ、この黒ビールは。これまで数多くの黒ビールを飲んできたが、上位3クラスに入る程のお気に入りである。これでインペリアルでないというのが惜しいが、逆にインペリアルでない黒ビールで私のランキングに掲載されることが稀有である。ネーラ・スタウトはこの界隈では名を知らぬ者は居ない程、その威光が知れ渡っている。最初に表舞台に出たのは2010年アメリカ。コレージはイタリアではグラッパを製造する老舗だが、どういうわけかビール界に進出。その技量は非常に高く、ワールド・ビア・チャンピオンシップ・シカゴ2010において堂々の金賞を受賞した。呑んだ審査員たちは驚いたに違いない。スタウト特有の強靭さがない!!力強さよりもワインらしさが前面に出てくる、しかし重い。ただ重いだけの黒ビールならビール貯蔵庫にごまんと保管されている。しかし、ネーラ・スタウトのように重さと上品さを両立したスタウトは飲んだことが無い。異質である。泡の1つ1つでさえ、まるで厳しい審査を通過したかのような細かさで、口当たりのワイルドさが強烈ではない。そして甘い・・・スタウトで甘いというのは致命的な欠点である。ローストした苦さ、容赦のない高IBU(苦さ)、ヘビーさ、スモーキーさがあってこそのスタウトなのに。甘い・・・ゴミだと思った。よーく舌を使って飲むとブラックコーヒーにキャラメルを1適垂らしたかのような、それでいて最後はスタウトで締めている。
驚くほど好みじゃない黒ビールなのに、間違いなく美味しい銘柄。殆どのスタウト信者は戸惑う。こんな別解があって許されるのかと。小規模生産な黒ビールらしいが、そういう風格がある。第一に万人受けはしなさそうだ、かなり舌が肥えた黒好きじゃないと理解できない感覚が深く底にある。黒ビール・苦い・もっと苦くて重くしろ・サイコー!!既に舌はサイコパスとなっている。どんな高アルコールになっても構いやしない。IBU80以上は日常と化した大馬鹿野郎は世界中で退屈している。ああ、どうして世の中は面白みのないビールだらけなんだろう、とネットで愚痴る。正しいね、この世界で退屈ではないビールなんて1握りしかないから。だからより重い黒ビールを求め続けた。インペリアルにこそ答えがあると信じて疑わない。このネーラ・スタウトは真っ向からインペリアルではない正統一等黒ビールで勝負してきた。優しさと甘さ、そしてブラックコーヒーのような苦さで。


飲んでみよう。
既に飲んでいるが、これは尋常ではない程に美味しい。800円のビール味じゃない。何というコストパフォーマンスなのだろうか。発泡酒が数千本も束になったとしてもネーラ・スタウトの1杯には到底に敵わない。香りもパーフェクトだ。自己主張するタイプだが、黒ビールこそ我儘な性格の方が宜しい。だが、ウザったくない強さだ。ハーブとココアを混ぜたのか。味は、非常に複雑だ。甘さは感じられるが、シロップや砂糖のような単調な甘さではない。それこそレイトハーベストのような自然的複雑さに似ているが、それが主体となっていないのが面白い。恐らく味の本体はコーヒーと少量のキャラメルらしさにあって、このバランスが普通ではない。
何度でも同じこと言わせて頂く。このビールは本当に美味しい。
何がどう美味しいのか - これは黒ビール好きなら共感できる味だと思う。まず似たような感覚を有する銘柄を我々は知らない。オンリーなのである。それはつまるところ"流行りじゃない"派閥だが、感激するほどの瞬間を体験できる。貴方の脳は1秒ごとに停電を繰り返すだろう。ビール何て、どれも同じじゃないか!!と想っている方々に言いたい。そう、どれも同じような味だよ。しかし、今ここにあるスタウトは1000ある内の1つの例外。本物のスタウトである。

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言う事は特にない。これを呑んで言うべきことは無いから。

次回、ついに100回!!
萃香さんからのお知らせがあるため、次回は99.5回とさせて頂きます。

World Guide to Beer イネディット

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第98回『世界一予約が取れないレストラン』

スペインのカタルーニャ州コスタ・ブラバに、エル・ブジ(El Bulli)というレストランがある。
料理長フェラン・アドリアは世界的によく知られたプロであり、同レストランはミシュラン三ツ星の他、2002年には世界ベストレストラン50の第1位に選ばれた。正に世界一の料理を提供するレストランである。そのため、多くの美食家が予約を入れてしまい、いつの間にか『世界一予約が取れないレストラン』と噂されるようになった。フェラン・アドリアが変わっていたのは、料理に科学を取り入れたことである。分子ガストロノミーと呼ばれる分子美食学に則り、料理の過程で食材が変化する仕組みを分析して実戦に持ち込んだ。私は過去に物理学の世界に居た時期があったが、分野としては聞いたことが無く、どのような学派なのか判らない。よって、世界一の料理にどのようなニュートン力学が使われているのか、或いは何処でマクスウェル方程式を使用するのかは個人的には気になるところである。(もしかして、化学の方なのかな?)さて、そのレストランが料理を楽しむ目的で、ひとつのビールを開発した。それが今回扱うことになるイネディットである。
料理を楽しむ目的でイネディットは生まれた。そのため飲む前から、ハードなビールマニア受けはしない事が解りきっていた。料理に合わせるタイプのビールは、強烈さがあってはいけない。クセやユニークさは前に出してはいけないのである。主役は料理なのだから。そうなると、我々は急にしょんぼりしてしまう。インペリアル・スタウトを片手に寿司を喰らい、ペールエールと共にハヤシライスを置き、そして食前からアイスボックを呑む。君は優しい味の薄いビール?ふーん・・・そうなの・・・実に残念な事だ。

飲んでみよう。
コリアンダー、オレンジピールが入っているので、味は爽やかだ。薄い、薄すぎる。けっこう濃いめの薄茶色ながらも、味が爽やかなので、明らかに食中酒である。香りは悪くないが、飲みごたえが無いというのが数寄者にとってどう映るかである。言うと、この手のビールに飲みなれた方であるのなら、飲まずとも想像通りの味に落着するはずである。あまり面白い試みをしているわけでもなく、平均的に飲める薄味ビールといった印象である。だが、不味いビールとも違う。しかし、私の口からは美味しいとも言えない。
でも理解できる。こういうビールが存在する事とシャンパンのようなビール銘柄を褒めたたえるファンが居ることも。コストパフォーマンスも高く、入手しておいても損は無い。ビールそのものを楽しむ目的で製造されていないのが明白であり、それこそエル・ブジに行って料理を注文しないと真価が解らないのもしれない。

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クセが一切に無いので、午後に軽く飲むタイプ。物足りなさは人によるかもしれない。

次回『美味しい黒ビール』

World Guide to Beer フォスターズラガー

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第97回『そしてヘミングウェイ』

ノーベル文学賞の受賞者は大凡"アンチ"は少ないものだが、アーネスト・ヘミングウェイは例外的に批判されたアメリカ人作家だった。彼の作品は - 例えば『誰がために鐘は鳴る』のように、男性をストイックに、古典的に、そして戦争に巻き込まれていく様相を描いたことでも理解されているように、実に漢なのだ。典型的な漢を描いたヘミングウェイは批判された。しかし、この作品に限らず重要な事は、ヘミングウェイ自身がスペイン内戦に参加した経歴の持ち主であり、そして射撃の名手だった。彼の理想はマッチョな男性であり、それこそがヒーローだったのは戦場での体験によるところが大きい。多くの批評家にとってヘミングウェイを攻撃するには好都合過ぎる条件だった。いかにも文学者らしくない、粗暴で、髭もじゃで、銃を愛し、戦争にも行った野蛮な漢・・・そして狩猟を愛するアメリカ人に、凄まじい批判が集まった。だが彼はアメリカ文学最高傑作の1つに数えられる作品『老人と海』を発表すると、専門家は黙るしかなかった。彼の集大成、狩り・戦い・人生の最期・そしてやり場のない絶望。正にヘミングェイの糧であった全てが凝縮された文章は、ありとあらゆる文化に波及をし、その2年後にノーベル文学賞を受賞した。しかし、後年は健康状態の悪化が続き、鬱病だったという。アメリカ最高の文豪と名高い漢は、愛用していた猟銃で自身の人生を閉じた。
The world is a fine place and worth the fighting for.
(この世界は素晴らしいぜ。戦う価値があるからな)

彼は作品内でそう言っている。

オーストラリア国内にて生産されているフォスターズラガーは、世界的にも有名なラガービールだ。ところが同国では、あまり人気が無いというか、さしあたり大人気な商品という訳ではないようだ。理由は良く解らないが、生産国では人気が無く、海外で知名度が高い銘柄と言う位置づけらしい。日本では入手しやすい銘柄なので、嬉しい限りであるが。

飲んでみよう。
うん・・・うん・・・うん。分かる、分かる。そういう感じのラガービールである。変な事を言うが、何処か日本のラガービールに似ている印象で、喉越し重視のスッキリタイプである。うん・・・つまり・・・私は嫌いな味・・・とハッキリと言えないのがブログの辛いトコロだ。実は、若い頃にオーストラリア旅行をして、かなり人生観が変わった経験がある。オーストラリアは暑く、無駄にデカく、ハエは多いが、ワニとカンガルーが美味しく食べれる国である。そういう国で飲むとしたら、すっきり。メチャクチャ冷えたラガーが良いに決まっている。つまるところ、フォスターズラガーは日本で飲むと美味しいとは言えない味であるが、生産国で飲むなら賢い選択になるだろう。そういうビールってあるでしょ?ほうら、私が批評をすると、素晴らしい世界になるじゃないか。戦う価値は無いけれど。

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ヘミングウェイが山小屋で猟銃片手に飲んでそう。

次回『世界一予約が取れないレストラン』

World Guide to Beer ブルームーン

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第96回『南部へようこそ』

ノーベル文学賞の受賞スピーチ。
栄誉ある場で演説を行ったアメリカ人作家ウィリアム・フォークナーは、その内容から伝説的な受賞者となった。ストックホルムの壇上からフォークナーは聴衆に向かって話し始めた・・・?・・・・?・・・???。待て、待て、フォークナー殿。それは何語なんだ?会場のノーベル財団が慌て始め対応を検討する。フォークナーの英語は凄まじい南部訛りであり、会場にいた殆どの人間は、その内容を聞き取れなかったという。後日、その内容を精査した文章が新聞に掲載をされると、その政治的な内容、及び精神は一級の文学者に相応しいスピーチの代表となり、後世に伝えられるまでとなった。フォークナーの作品は、その殆どが南部・ミシシッピ州を舞台にしたものであり、自身の人生も同州に捧げた生粋の南部人である。その作風は難解であり、特に時系列の考え方が順序に従っていない部分もあるため解り難い作品も多い。しかし、文学的な手法を巧みに取り入れた文章は、フォークナーの得意とするところでもあり、ミシシッピ愛に溢れた古典的アメリカ人という印象である。実は、アメリカ人でノーベル文学賞を受賞した作家スタインベックも、フォークナーと似た部分がある。ただし、此方は西部カリフォルニア州に対する深い愛で覆われている。アメリカ人にとって、フォークナーよりもスタインベックの方が人気なのは、彼のテーマが労働と貧困という現代でも通用をする題材であり、かつ教科書に掲載しやすい鉄板人物であることが大きい。日本で言えば、夏目漱石と言ったところかもしれない。何方の作品もアメリカ文学を知る上では必修ではあるが、何方かと言えばスタインベックを勧める人の方が多い。

ブルームーンを製造している醸造所は西部コロラド州。クラフトビールとしては非常に高い知名度を誇り、元々は野球観戦者のために販売をしていたことがキッカケで大ヒットした。まぁ、アメリカ人の野球熱は国家的なものなので、それに関連した商品は多い。このビールも野球出のビールなのだ。

飲んでみよう。
まずブルームーンはオレンジを添えて飲むのが正式なのだが、生憎、オレンジが無くてね。このまま飲ませて頂く。ベルジャンホワイトなので、オレンジピールやコリアンダーの風味は感じられる。意外にスパイシーな飲み口であり、オレンジっぽさは後味に響くタイプである。こう言っては何だが、ベルジャンホワイト系の中では特にカクテルのような味わいであり、非常にフルーティな南国っぽさがある。よって気温30度以上の状況では、ブルームーンは大変に美味しく感じるだろう。子供っぽさも無いビールなので、幅広い層にウケが良さそうだ。アメリカのベルギースタイルだが悪くないビールである。

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優れたビールではあるが、飲みやすさには注意が必要だ。

次回『そしてヘミングウェイ』
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