午後のダメゲ部⑤ -局所的高難易度-

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-致命的な欠陥があれど、素晴らしいゲーム-

を私は勝手にダメゲーと呼んでいます。どの程度の欠陥を『致命的』と判断するのかは難しいのですが、今回取り上げるテーマはゲーム内に於いて一部シーンが異常に高難易度化しているタイトル。そのゲームが最初から最後までマゾゲーであれば目立つこともないのですが、序盤がサクサクで、ある時"高すぎる壁"に挫折してしまうかのような、ある意味では難易度調整が甘いゲーム言えます。今回のテーマはかなり厄介な選定になりました。まず複数の難易度が選択可能なタイトルである場合、果たして"高すぎる壁"はどの難易度を基準にしているのかと言う問題。これはイージーな難易度では問題にはならないが、ハードにして瞬間にゲーム仕様が変わるがために予想外の局所的高難度化するケース。例で挙げればBorderlands2は状態異常の重要性が極端に変わるため高難易度では一部シーンが難しくなります。しかしながら、これは今回の趣旨とは異なる要素が強いため除外しました。またクリアに運が絡む、レベル上げを徹底的に行えば難所を突破可能、バグ・グリッチでなければ突破不能なども対象外にしました。
つまりプレイヤーの腕一本だけで進められるようなタイトルで、いきなり現れた局所的高難易度が致命的と言えるゲーム、とお考え下さい。道を歩いていたら最強妖怪が大量に表れた、というようなイメージですね。

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気合だけでは避けれない

DoDonPachi Resurrectionを選ぶか、Mushihimesamaにするかで大いに悩んだが、ゲーム品質が優れた方を選ぶのであれば此方で文句はないだろう。このゲームに関しては以前に紹介記事を書いているが、軽くおさらいをしておこう。元となったゲームはアーケードSTG『怒首領蜂大復活』であり、その後稼働した高難易度ver『ブラックレーベル』も含まれている。実のところ、怒首領蜂大復活はSTGプレイヤーであれば相当に簡単な部類に入る。少なくても前作・大往生と比べても自機が非常に強く設定されており、かつ道中の瞬間的な難所は決まっている。STGで難所が固定されているというのは、かなりクリアが楽なタイトルだ。ボムやハイパーの無敵時間を利用して強引に突破が出来るから。STGの中では簡単な部類には入るものの、それでも弾幕系は全体的に難易度が高い傾向にあり、正確に言えば『全シリーズの中で最もプレイし易いタイトルが怒首領蜂大復活』となる。STGが苦手な方は是非ともプレイしてみてほしいですね。

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これが烈怒状態のボス戦

話が平和的に終わらないのは、ブラックレーベルの存在があるからに他ならない。
烈怒(レッド)システムなるランクゲーと化したブラックレーベルは、大元とは完全に決別したクソ難易度となっており、顕著に各ボス戦が高い壁となった。特に多くのプレイヤーが驚いたのは、2面ボス"ネクスィ”の高速弾で、序盤面にも関わらず1ミス2ミスは当たり前。ランク調整も考えなければならず、何も考えずにプレイを続行すると上記SSのような事になる。これでもまだマシな方で、後半面ではボス・ゴールデンディザスターがランク調整をミスった状態で突入をすると裏ボス化する。しかも、この突入条件が"わりと自然に達成されてしまっている“事があり、手が付けられない。更に本verから裏ボスが登場し、先のゴールデンディザスターをノーミスで撃破後に登場をする。つまり、このverは極端にボスが強く調整されている上に、更にランクゲーとなり、更に更にオリジナルには居なかった凶悪なボスをてんこ盛りにした鬼畜STGなのである。
ただし、弾幕ゲームとしてはブラックレーベルの方が攻略探求が楽しく、後継作の怒首領蜂最大往生がランクを意識しすぎて面白くなくなってしまった事を考えると、これが最後の弾幕ゲームと言えるのかもしれない。なお本作はトッププレイヤーによって裏ボスを含めてクリアが達成されている。

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基本的にMAPは広い

今回のテーマに完全に合致するのはSerious Sam 3: BFEの方かもしれない。
Serious Samは大量に沸く敵を追い回し、追い回され、ぶっ殺しまくるFPSの代表作である。シリーズ全体を通して高難易度で知られ、特にSam 3はシリーズ最難関として知られている。この作品が局所的に難しいシーンが多いのは、その戦闘デザインにあるからだろう。広いエリアに大量の敵が沸くデザインのため、行動を意識する必要性がある。敵の行動パターンや敵弾を避け続ける操作が続くため、一回一回の難所に疲労が蓄積されていくものの、本来のFPSとはこうあるべきだと感じずにはいられない。凝った演出や感動的なアメリカ軍大勝利ムービーなんて見たくてFPSをしているわけじゃない。敵を撃って、移動して、撃ってを繰り返すだけのゲームは本当に少なくなった。だが、FPSとは"そういうもの"なのである。だから永遠に戦い続けられるゲームが今日までに話題として生き残った。プレイせずとも、誰もがSamの名を聞く。プレイした者にとっては二度と最終面は御免だがね。

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二度としません!!

ラストシーンの高難易度っぷりは非常に有名で、もはや開発は病魔に侵されている。
ああ、最終面だからとびっきりに難しくしたんだよ。ファンサービスってこういうもんだろう?考え直せCroteam。これは苦痛でしかない。クソ長い一本道に、奥から大型の敵を沸かせまくり処理が追い付こうが何だろうが、プレイヤーに向かって全軍突撃させる。弾薬はMAXでも足りないから、道中の弾薬BOXまで戻る羽目になる。だが安心してほしい、敵が沸いた瞬間に後ろ向きで攻撃しながら後退をするので弾薬ポイントまで既に戻ってきた。そして気が付いたらスタート地点まで追い詰められている。ラストのラストが、これまた心をへし折る鬼畜行軍であり、正気の人間は攻略に2日間かかるはずだ。まともじゃない物量に、まともじゃない開発、苦しみをこらえて最後のコーナーで見た巨人の波状攻撃。ファンサービスってこういうもんだろう?おお、そうだったね。先ほどは申し訳ない。考えてもみればSamのラストシーンは毎回に局所的な高難易度だった。今回は異常にラストが難しかっただけなんだね。致命なくらいに敵を打倒しまくった。
・・・

久しぶりにダメゲ部を掲載したのですが、今回は議論が必要かもしれませんね。
と言うのは、『局所的に難しい』というのは、結局のところプレイヤー腕によるからです。ほぼ全プレイヤーがボス戦で困窮するであろうDoDonPachi Resurrection・ブラックレーベルモードほぼ全員が立腹するであろうラストシーンがあるSerious Sam 3の2作品を取り上げましたが、この2つはゲーマーの間でも評価が高く、決して低品質なタイトルではありません。そもそも高品質なゲーム内容でなければダメゲーに選出されません。その上で致命的な高難易度を有していなければならないのですから。ただ、STG系は得意・不得意の差が大きく開くジャンルだと思いますので、「午後のPCゲームがボス戦だけが難しいって言ってるけど、全体的に難しいじゃないか。嘘つき」と思われてしまっても、私側からは反論が出来ません。或いは、その逆もあるかもしれませんが、それは貴方がトッププレイヤーな証拠です。貴方が簡単だと思われても、私にとっては高い高い壁なのですから。
別に選出タイトルが虫姫さまでもSerious Sam Classic: The First Encounterでも良かったのです。今回、その他に選出を見送ったタイトルを下記に列挙しますので、興味があれば各人が評価してあげてください。どれも名作揃いですが、やはり局所的に難しさが目立ちます。

Outland:ラスボス戦が高難易度。自機の強化概念があるため見送り(過去記事あり)
XCOM: Enemy Unknown:序盤強制イベント。(カテゴリ内に該当記事あり)
Zombie Army Trilogy:一部鬼畜シーンがあるが、Coopにて打開可能(過去記事あり)
Red Faction Guerrilla:車を使ったミッション全般。(カテゴリ内に攻略記事あり)


FAST BEAT LOOP RACER GT ショートレビュー

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マキ
どーでもええコトからお前は覚えてゆく
このブログには このブログの掟がある
お前にそれを伝えたい
けど それは簡単には伝わらん
いくら言葉を並べてもアカンのや
守らなあかんコト ひかなあかんコト そしていかなあかんコト
お前はまだ何もわかってへん ただ
ダメゲー知らずなだけや

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2011年頃の台湾で稼働をしていたアーケードレースゲームのPC移植版である。
日本国内では稼働をしていないため、移植度に関しては何とも言えないが、恐らく非常に高い移植がされたと予想される。後に述べるが、アーケードゲームを完全移植したとしか思えない箇所が多く、マジで"そのまんまやったよ!!”感が半端ない。日本で稼働をしているアーケードレースゲーム・湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEシリーズに強い影響を受けており、レース中にライバルキャラが喋るなどの要素も完備、レース後に得られたポイントで愛車をチューンしたりとお約束は外していない。配信当初は一部が日本語化されていたものの、現在では削除されている。

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本家・湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEと比べた場合、殆どの要素で劣っている。
まず音楽がお遊戯レベルのゴミで、素人が作ったとしか思えない。本家では古代祐三氏がシリーズを通じて音楽を担当しており、非常に高く評価されている事で有名だ。PC版ならではの音楽入れ替え機能も無く、ゴミが垂れ流されている印象しか受けない。また、グラフィックスも平凡で、本家が凄まじい映像美になっている事を考えると物足りなさは感じる。ライセンス取得の関係からか、実車は登場をせずに、オリジナルカーで凌いでいるものの、選択車種10ではレースゲームとしては少なすぎる。しかし、これ以上の致命的な問題を抱えており、快適にプレイできるプレイヤーとそうでない初心者との差が激しすぎる。

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43話以降、急激に難易度が上がる。
もとい残り1kmのラストラン(通称:茶番)が本家と真逆な仕様で、とても困惑した。これは、原作があるかないかの存在が大きい。湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEは原作漫画のストーリーラインに忠実で、基本的にプレイヤーを漫画世界に引き込んで勝たせるゲームデザインで成功をした。原作を知らない方に少し説明をすると、湾岸ミッドナイトに出てくるキャラクターの8割は車ジャンキーで、明らかに狂っている。医者を呼び出して大阪まで500kmも運転させる鬼畜代表・北見サンをはじめ、スープラ・ホスト、踏み込めフラットアウトさん、真面目系変態GT-Rマニア黒木、青果社長、面白自動車評論家・・・達が主人公兼ラスボスのアキオに挑むハートフルなドラマがウリである。レーサーだけで構成されたストーリーでは無いというのが面白いところで、機械全般が好きな方は楽しめると思う。濃いキャラ、悪魔なハートフル物語、そしてポエムと化したセリフ。こういった要素をゲーム内に落とし込め、かつプレイヤーに勝たせるためにラスト1kmでライバルが失速する調整がされている。ところが、台湾Tuneはソレが無いのヨ。理不尽に加速をしたり、コーナーで減速しなかったりと滅茶苦茶なんだよナ。開発にはエンジンの声が聞こえないのか  --------------- レースゲームで走っているのがクルマなら俺たちが走らせているのはクルマじゃあないんだ。

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本家にない要素としてスリップストリーム推しな点が挙げられるが、これもどうかと思う。
何故ならばレースゲーム上級者の後ろを走行するというのは、前に出ようとするとブロックされてしまうからだ。そのため、スリップストリームをもっと強力にするか、或いは本家のようにブーストをかけるデザインの方が好ましかった。チューンにしても、ポイントごとの性能が解り難く、後半の高難易度では馬力MAXが基本と思われる。もう一つ致命点があり、アーケードガチ完全移植のため、ゲーム中はポーズなどの中断が一切に出来ない。いや・・・そこらへんは気転を利かせてくれないかナ。あと連続でプレイが出来ない。レースに勝っても負けても、次のレースに移行せずに選択画面に戻される。つまり、ゲームセンターで連コインした時と同じ仕様で販売したのである。前代未聞ってレベルじゃねぇぞ。

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先にも述べたが、本家の出来が非常に良いため、どうしてもソレを比べてしまうとクソゲーで終わる。しかし、PCゲーマーとして評価をすると、ここまでアーケードライクなレースゲームは数が少ない。というか海外アーケードゲームなので、それだけでも購入動機としては十分である。スピード感やドリフト感触も悪くは無く、単純にレースゲームとしては平均以上である。ただ本家未満な点が目立ちすぎていて、更にPC移植の意味を解っていないだけである。実は本家と比べると、チューンの部分が負けてもポイントが貰える仕様なので割とゾンビアタック的な攻略が可能だったりする。本作の値段も1,000円だし、それを考えると品質は高いと判断するべきだろう。
ダメゲーの基準は『致命的な欠陥があれど、素晴らしいゲーム』だが、完璧移植しすぎて不便、本家と比べると劣る、というダメゲ部でも困惑をする2要素なのが逆に高評価である。前者はアップデートで改善できるような箇所が多いので、台湾の開発者は早急に改善をしていただきたい。

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ケイ 友達はいるかい?

いっぱいいるよ

パパもいっぱいいるよ いい友達もダメゲーもね

えー なんでダメゲーと友達なのォ?

じゃあケイはダメゲとは友達になれないのかい?
パパはゲームが好きだから友達になるんだ
いい作品とか悪い作品とか関係ないナ


そんなゲームですね。

関連事項:初回プレイ感想

午後のダメゲ部④ -QTE撲滅-

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-致命的な欠陥があれど、素晴らしいゲーム-

を私は勝手にダメゲーと呼んでいます。どの程度の欠陥を『致命的』と判断するのかは難しいのですが、今回取り上げるテーマはクイックタイムイベント (Quick time event) です。一般的には、画面上に指示(コマンド入力)が出た直後にプレイヤーがアクションを起こし、その成否で展開が変化するイベント全般の事ですね。例えばアクションゲームの場合だと、ムービー中に突然『〇ボタンを押せ』という指示が表記され、成功すれば良し、失敗すればダメージを受けたり、ルート分岐に影響を及ぼしたりするようなイベントと言えば解りやすいでしょうか。つまり簡単な話、QTEはゴミなんですね。最近のゲームには多くのQTEが採用されていますが、実際は賛否が分かれるシステムの1つであり、良い部分と悪い部分がハッキリと出る・・・と中立を装う批評家は上手に煙に巻くわけです。ここはQTE撲滅委員会の総本部・総本山・総合司令本部です。よって如何なるQTE賛成意見は即秒ゴミ箱行です。議論場は設けられないのです。しかし世の中にはこのような重大な足枷を背負いつつも素晴らしいゲームが極少数あるわけで・・・

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夕暮れになったら帰る準備をしないと・・・

Dying Lightは栄光の座に限りなく近いオープンワールドゲームだった。それは移動の自由度を与え、縦横無尽な移動手段を軸に世界を闊歩できる事の素晴らしさをPCゲーマーに体験させてくれた。GTAやSkyrimなどの大作タイトルのウケが良いのは、一重にロケーションが練ってあるので行き着く先の楽しみ方があった。だから移動が退屈なのを我慢していたことになる。その点、Just Causeは上手い事、空からの移動で切り込んでいた。ただ、アクションゲームとしての戦闘アクションが壊滅的だったので、全体評価が振るわなかった。それらに比べると、Dying Lightが非常に良く出来ているのが解る。ロケーションも十分で、Dead Islandのようなサバイバル風味も邪魔になっていない。その上、パルクールアクションを持ち込んだことにより、移動そのものが戦闘・サバイバルに深く関係するようになった。難易度もアクションゲーマーウケしやすい丁度良さで、特に夜間戦闘を極端に難しくしたことによる緊張感は練ってある印象だ。それは序盤で敵に追い回されていた"Vault101のアイツ"が、終盤では殺戮マシーンになってしまった悲しみ、或いはドラゴンに追い回されていたドヴァキンさんが後半ではドラゴン乗りとなって世界を破滅に導く矛盾さとも違う。序盤と後半では難易度の趣向が違いながらも全部楽しめるようなRPGライクさも備えられているのだ。

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屋上を高速移動するのはスリリングだ

当ブログでも攻略記事にし、2015年の最優秀ゲームにも選んだほど入れ込んだ。今でもDying Lightと肩を並べるオープンワールドゲームは少ない。ただし、最後の最後でQTEに走った開発は明らかに再教育を受けるべきだと思う。当ブログはTechlandのゲームを数多く紹介をしてきた経緯があり、特に失望をするのはボス戦の単調さが目立つ事だった。精神的前作に当たるDead Islandシリーズも、ボス戦がイマイチだったし、もっと言えばストーリーも良くは無かった。Dying Lightのボス戦は酷くは無いのだが、通常時のミッションに比べれば低い自由度のせいで面白みは薄れていく。でもラスボスをQTEで済ますのは良くないと思う。むしろ、高層ビルの頂上でラスボスとピョンピョンデートが出来たら最高だった。このゲームのダメさは、最後の最後で余計な味付けに走った事だけであり、それ故に目立つダメさである。でも本当に素晴らしいゲーム。QTEが一切に無ければ、考えうる限り最高のタイトルの1つに数えても問題は無かったと思う。それ程に大好きなゾンビゲームだ。

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ちょっとエロいが、それ以上に笑えるシーンも多い

今回のテーマを考えたときに、私が一番に話題にしたかったのはBAYONETTAの方だった。-致命的な欠陥があれど、素晴らしいゲーム- という題材にガッチリ合致したタイトルの1つであり、言い換えるのなら多数のQTEあれど、素晴らしいゲームが表現としては嘘偽りが無い。本作のディレクターは神谷英樹氏で、彼の製作するゲームは全部ステキだ。バイオハザード2Devil May Cry大神と高評価しか付けられない作品がずらりと並ぶ。実際に遊んでみると、どれも難易度が絶妙で、そして世界観や操作感覚が非常に優れている。おもちゃ箱一杯にアイデアを広げるのが得意な方で、それをプレイに落とし込める数少なき日本人クリエーターだろう。BAYONETTAもアクションゲームとしての出来は良く、特に激しく操作している感覚は独特だ。DMCの延長線上にある戦闘デザインだが、特徴の一つとして時間に関するアイデアが多い事が挙げられる。DMC3では時間を停止するスタイルが存在し、かなり強力であったが燃費が悪く、常時発動は出来ない仕様だった。それをBAYONETTAはプレイヤースキルさえあれば何時でも発動できるように精査をし、軸に添えた。それによってスピード感のある戦闘中にスローモーションが発動し、1つ1つの戦闘シーンに緩急が出た。これが実にアクションゲーマーとしては嬉しいことで、上手くなればなるほど一方的に回避や攻撃が出来るわけだ。

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アクションパートはかなり激しい展開になる

実にヘンテコな世界観で、痴女のような、そうではないような魔女ベヨネッタのキャラは見事だった。世界観そのものがズレているのだが、その面白さが纏まっていたので不快感は無い。むしろ、このご時世に挑戦的な創造をしたとさえ思える。ただ、戦闘中に連打シーンやムービーにおけるQTEの頻度が尋常ではない。あまりにプレイを邪魔するQTEの多さに、純粋なアクションパートが割を食っている。QTEそのものは簡単なのだが、ボス戦ではひっきりなしに入力を求められることが多くゲンナリさせられてしまう。必殺技も連打でダメージが増加するモノだが、これももっと緩和するべきだった。かなり連打をしなければ最高ダメージが出せない仕様で、正直に言って疲れる。特にBAYONETTAの場合は、時間をテーマにしたアクション要素があるため、プレイ中断に等しいQTEとは相性が悪すぎる。最高速からスローモーへと変化し続ける戦闘デザインで、次にQTEが入ったら誰もが不安になる。これだけのマイナスがありつつも、アクションゲームとして破綻していないのが逆に凄いことで、それだけ底力がある作品とも言える。しかし、同作品に一切にQTEが無かったとしたらと考えると、どうしても今回のテーマとして取り上げざるを得ない。

・・・

QTE撲滅を掲げる私にとって、QTEが搭載されてもなお素晴らしいゲームと言うのは2作品しか思い浮かばなかった。最終戦にだけQTEシーンが存在するタイトルは他にもあり、Warhammer 40,000 Space Marineも思い出に残っている。悪いゲームではないが、やはりDying Lightと比べると品質の面で見劣りをするので除外となった。また極一部シーンでのみ即死QTEが存在するバイオハザード4も同類である。ただ、ダイナマイト刑事のように、本当の意味でアクセントに留まってくれるQTEはそこまで憎悪を抱かないが、そういうセンスに恵まれていない作品の数が多すぎる。個人的にQTEは没入感を高めるデザインだという主張は間違っていると感じる。QTEだけで構成をされたHEAVY RAIN 心の軋むときのように、シートベルトを締める1カットですらQTEを求められても得るモノは無い。ムービー中にQTEを入れ込むゲーム全般も『ムービーを一切に見ない人』と『ムービー中は割と集中して物語を見たい人』にとっても害悪でしかない。無価値なものに意味ありげな理由を与えて中立性を重んじるよりかは、ハッキリと『このナイフイベントは腹立たしいですよ、クラウザーさん』と公言をする身としては、QTEは何一つとして擁護できない。その中で2作品取り上げられたのは、本当に稀有なタイトルだったという事になる。

で、順調にダメゲ記事のネタが減っていっているため、次回の更新も極端に遅くなります。
致命的でも優秀なゲームって、片手で数えるほどしかないんだよね・・・

Bike Rush ショートレビュー

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少々古い話になるが、神奈川県が県青少年保護育成条例に基づいてGrand Theft Auto IIIを有害図書に認定した事がゲーマーの間で話題になった。これに続けと鳥取県もGTAⅢを有害図書に指定しようとしたのだが、ゲームがあまりに難しすぎたらしく、クリアを断念してしまった。鳥取県職員の肩を持つわけでは無いが、GTAⅢはシリーズ屈指の高難易度で知られ、洋ゲー慣れしていないと攻略は極めて難しい。攻略が出来なかったため、鳥取県ではGTAⅢを有害図書に指定することが出来なかった、と公式で弁明をしている。となると、鳥取県はBike Rushも有害図書に指定できないだろう。間違いないね。

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完全に狂っている。
倫理や道徳、規範、善徳、道義・・・このゲームには何一つとしてモラリティーが無い。高速道路でフルオート可能な拳銃を発砲。容疑者は一般車にも破壊行動を繰り返し、警察ヘリを撃墜しながら逃走を図る。道路も逆走し、時に怒りに満ちた一般車から体当たりをされ絶命をする。前科100犯、正に疑いようもない有害図書。開発Axyos Gamesも有害なゲームしか販売をしてきていないが、この作品に関しては作中の殺意が尋常ではない
ちょっとした横転でも一撃で死亡、一般車に関係なく銃撃をしてくる警察。突如として車線変更をしてくる奴に、何故か高速道路で停車している馬鹿。こっちは殆ど一撃で死亡をする。そう、これはマゾゲーだったのだ。

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レースゲーマーなめんじゃねぇ!!
こちとらBurnoutガチ勢だぞ。いつもFPSやRTSではボコボコだが、私の基本はレースゲームなんだ。これで負けるわけにはいかない。操作性は劣悪で、少し寄っただけでガードレールに激突して炎上爆破。体当たりされても死ぬ、車線変更しても死ぬ、銃撃で死ぬ、ゴールしても最終的には死ぬ。死しか感じない。だが、コツを完全に掴んだので伝授しよう。まずラッシュモードだが、ヘリ以外無視しろ。運転に集中ををするんだ。ジャンプ台のアイテム?要らねぇよ、アレは自殺アイテムだ。次にエスケープモード、これは即・反対車線に行け。対向車は全て避けろ。もはやレースゲームじゃねぇんだ。突然に車線変更してくる奴は諦めろ。バイクは避けれないんだ。

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凄まじく酔う。
それはHL2のクソホバー並みに酔った。レースゲーム慣れをしている私で酔うくらいなので、こんなものをVRでプレイするのは極めてお勧めできない。だが根幹は非常にしっかりしていて、逃げながらも戦い、そして直ぐに散る美学(?)が謳歌している。ゲームとしては笑い要素が強く、真面目に攻略をするのは厳しい。しかし決してクソゲー類ではない。練習をしていくと、数秒から数分まで生き残れるようになる。気が付くと、パトカーが追い抜いた瞬間にグロックを乱射し、振り向き様にボム投擲、そして流れるようにヘリを撃破している。このゲームの欠陥は、壊れ過ぎた道徳だけ。つまりダメゲー。

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好意的に評価をするのならバイク事故の怖さを知るシュミレーター。批判的に捉えるのなら酔いまくりの劣悪操作ゲーム。Bike Rushについて語れることは語った。さぁ、直ぐにこのゲームの事を忘れるんだ。君たちはもっと素晴らしいレースゲームをすべきなんだ。こんなゲームを評価して良いのは私と神奈川県だけなんだ。

規制だらけの世に放たれた問題だらけのBike Rushは、暫く脳内に留まり続ける事だろう。

午後のダメゲ部③ -強すぎた主人公-

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-致命的な欠陥があれど、素晴らしいゲーム-

を私は勝手にダメゲーと呼んでいます。どの程度の欠陥を『致命的』と判断するのかは難しいのですが、今回取り上げるテーマはゲームバランスの崩壊を招くほど凶悪な主人公たち。たった一人で巨悪に挑むことが日常と化しているヒーローにとって、強さとは主人公に与えられし特権。ある者は大量の銃火器でナチスやゾンビを打ち負かし、また別の者は特殊能力を用いて優位に戦う。単純に筋力が発達している場合もあるだろうし、或いは知略で戦う者もいるかもしれません。ゲームバランスとの兼合いを考慮すれば、主人公とは強すぎる一歩手前 - ちょっと強いくらいで落ち着くのが無難です。弱すぎる主人公は、多くのプレイヤーが匙を投げますし、逆に強すぎるとレビュアーから袋叩きにされるのがオチです。しかし、中には呆れるほど強すぎた連中もいたわけで・・・

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白けるほど強いSalvador

Borderlands2はDLCを含め全6名から主人公を選ぶことができる。ハクスラ色の強いRPG・FPSなので、バランス問題は何よりも優先するべきであった。しかし、実際はSalvadorの強さが突出しており、どの難易度に於いても悪い意味で大問題児となっている。このキャラクターの強さのポイントは、周回難易度の仕様とスキルの兼合いに原因がある。まず他のクラスに比べても、優秀なスキルの数が多い。捨てスキルが殆ど見当たらないため、レベルが上がるごとに強さが実感できる。特に問題なのが固有スキルであるガンザーキングのバランスである。これは時間制限付きの発動型スキルなのだが、効果が凄まじく『発動時に体力が大幅回復、武器の自動リロード、発動中の体力回復効果、被ダメージ軽減、弾薬の回復、それに加えて同時に2つの武器を発砲できる』という火力、防御を大幅に向上させるスキルである。さらにガンザーキング特化型のビルド組を行うことで、効果時間を長くすることが可能で、戦闘中は常時ガンザーキングも夢ではない。他のクラスは火力や防御を同時に向上させるビルドを組むのが難しく、色々と工夫をしなければならないことを考えると、このガンザーキングはぶっ壊れた性能だろう。

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違う種類の銃を同時に撃てるだけでも凶悪なのに・・・

一番に白けるのは3週目の難易度であるUltimate Vault Hunter Modeの仕様にある。攻撃属性にスラグと呼ばれる状態異常があるのだが、UVHでは効果時間が長くなるのと同時にスラグ状態の敵に与えるダメージが3倍になる。そして敵の体力が倍に増加し、ライフが徐々に回復する仕様になるために、戦闘の基本はスラグになる。まず敵をスラグ状態にしてから高火力の武器に持ち替えて攻撃するのが基本セオリーなのだが、ガンザーキング発動中はこのような考えは関係ない。片方にスラグ武器を持ち、もう片方に高火力系の武器を持てば済む話だ。根本的に言えば、難易度仕様(スラグありきの調整)が攻略性をダメにしているゲームの代表格で、ハクスラとしての考える攻略を失っている。素晴らしい物語、キャラクター造形、悪くないオープンワールドにセンスのあるBGM・・・そして白ける強さを誇った主人公Salvador。Borderlands2は2週目するだけならば最高の体験が得られるが、3週目以降の詰めの甘さはダメゲーとして扱うのが宜しい。そういった意味で大変に素晴らしくも単純すぎるミスで損をしているタイトルと言える。

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大陸を己が力で闊歩したドヴァキン

タムリエル大陸の北部地方にスカイリム地方があったそうな。しかしスカイリムに内戦の足音が忍び寄り、不穏な空気に包まれております。大都市ホワイトランの族長バルグルーフ様は反乱軍と戦うために帝国に援軍を求めますが、本国はあまり協力的ではありません。反乱軍のリーダーはドラゴンの声を操る特殊能力者ウルフリック・ストームクロークです。戦えばホワイトランは崩壊をするのが目に見えておりますが、バルグルーフ様は決して帝国を裏切るような御方ではありません。そのような緊迫した情勢の中、絶滅したはずのドラゴンが目撃されます。かつてドラゴンと人類は熾烈な戦いを繰り広げ、人類側の切り札によって苦労をして根絶をした強力な種です。もはや数世紀が過ぎたる今日、ドラゴンを打倒できる者はおらず、そして対抗する技術も失われつつありました。ある日、バルグルーフ様に一人の元死刑囚が来ました。この汚らしい者が言うには、自分はドラゴンを確かに見た、と。そして何を思ったのか、机の上ではしゃぎ、衛兵の顔面にパンチをして暴れたため牢獄に放り込まれたのです。今思えば、コイツが大陸の情勢を大きく変えてしまった元凶だったのです!!

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人類最大の敵であるドラゴンを嬲り殺しにつつも、時には従えて暴れ回る鬼畜主人公

The Elder Scrolls V:SKYRIMの主人公であるドヴァキンのやりたい放題っぷりは突出しているため、最強の主人公候補であろう。ドヴァキンの何がヤバいのか - 列挙しきれないほどの要素で出来上がってしまった主人公としか表現のしようがない。重要なのは、ゲーム開始時はさして強くないという部分である。むしろ、戦闘が苦手な一般人という立ち位置である。それがレベルアップを繰り返すと、高体力・高スタミナのドーピング野郎となるのだ。伝説の武器を探しにダンジョン探検に行こう?止めておきなさい、伝説の武器だなんて量産できるじゃないか。しかも自分の好きな能力を付随させれるよ。猛毒もたっぷり塗りたくろう。この世界では魔法は不要だ。全て剣と盾で解決をする構造になっているからね。むしろ盾が一般的な盾の概念を超えた性能で、殴りですら凶悪な威力を誇る。しかしドヴァキンが真の意味で崇拝されているのは、ゲーム内の行動にある。詳しくドヴァキンの悪行を書いてしまうと沢山のページが必要になるけれども、バルグルーフをホワイトランから追放することもできるし、都市そのものをめちゃくちゃにすることも簡単にできる。そもそもドラゴン討伐をする使命なのに、ドラゴンを味方にしている時点で何かがオカシイ。そしてかつての英雄を使役し、あの世で迷惑を起こして、2人目のドラゴンボーンをも殺す。各都市の自治権はドヴァキンの気分で統治者が変わるし、神にも喧嘩腰だ。ドヴァキンが好かれる理由は、短絡的な強さを持つだけで治まらないキャラクター性にある。プレイを進めれば理解できるだろうが、ここまでやりたい放題に暴れ回っても、許される感が漂うデザインゆえに、強すぎることが詰まらなさに繋がらないのである。ここが先のSalvadorにはない、そして過去にもこういった主人公は存在しなかった。かなりズルい立ち位置にいるとも言える。

・・・

ゲームバランスを壊すほどの主人公は、そこそこ存在をするのですが、ダメゲーであることを前提条件に考えるとかなり数が絞られてしまいます。今回は2タイトル共に非常に優れたゲームなのでプレイした方も多いのではないでしょうか。個人的には、やはりドヴァキンに賞を贈りたいところです。戦闘が強いのは勿論、生産や説得(強引さ)を考慮すれば他の追随を許さない主人公です。物語的にも「お前、それは・・・」というようなやんちゃっぷりも発揮し、飲んだくれて暴れるという迷惑さもドヴァキンでなければ許されなかったことでしょう。(ドヴァキンが酔いから冷めて、迷惑をかけた人たちに謝罪に行くイベントがある)また今回の一枚目に登場をした伊吹萃香も主人公ではないにしろ、かなり強力なゲームキャラクターの一人です。鬼に金棒とは言いますが、更に強力な武器を手にした彼女のような存在がこれ以上に現れないことを祈りましょう。

プロフィール

ばりー

Author:ばりー
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