コラム:アリアンデルの障壁
高難易度アクションゲームとして名高いDARK SOULS III 。
購入してからクリアが出来ずに放置していたが、ようやくDLC『アリアンデル絵画世界』のボスまで到達する。これが実に2年前の出来事なのだから、いかに私が修道女フリーデに泣かされてきたのかが分かる。もともとDLCエリア自体が異常な難易度で、四方から投げやりな投擲槍で刺殺され、巨人バイキングに追跡されるわ、わんこの大群にも噛まれる。それでも何とか教会まで歩を進めた先に待ち構えるボスがフリーデである。このボス、歴代シリーズの中でも、飛び抜けて強いため悪名高く、ファンの間でも評価が分かれるようなボスである。
フリーデの強さは、異常火力に尽きる。
一撃を喰らうと死ぬほど狂った火力があり、それでいて攻撃が避けずらい。レベル上げをしてSL100を超えてもなお、フリーデの火力に耐えられないというのが彼女の異常さを物語っている。また主人公がのそのそと動くのがシリーズ伝統の重厚さだが、一方のフリーデはダクソ世界観に合わぬ超能力者並の激走を見せており、もはやBloodborne世界線でも生き残れると思われる。大きな鎌は攻撃判定も広い上に、冷気が宿されており、そのものを避けても地面が凍るなど、やりたい放題を尽くす。幸いなことに低体力なので、出血武器で攻撃していれば直ぐに終わる。第一段階は・・・
第二段階では、シリーズ難敵のお約束である二体ボス化。
教父アリアンデルと共に復活したフリーデが襲ってくる。しかし、ここは第一段階で慣れていれば、事故死さえ気を付ければ楽な方だ。少なくても本編で激闘を繰り返した法王サリヴァーンや兄王子ローリアンよりもマシだ。理由は、アリアンデルに集中攻撃をし続け、フリーデが視界に入った時点で離れれば何とかなるからである。この時、運が悪いとフリーデがアリアンデルの近くから離れずに、ダブル同時攻撃をしてくる。死ぬ、死ねる、何もできない。だが、これは本編でも見受けられたので問題視はしない。ここで問題にしていたら、第三形態は唖然とするしかないだろう。もはや、本当にBloodborneに行ってほしいくらい、出演する作品を間違えているキャラである。
嗚咽する程、全て狂っている。
心が折れた、というのはダクソ界隈のお決まりフレーズだが、フリーデに関しては気分が悪くなったプレイヤーも多いだろう。あまりにもプレイヤーが不利だ。ボス三連戦というだけでも厳しいのに、この最終形態修道女は、闇魔法を取得し、空中浮遊し始める。びっくりする、例えるのならバイオハザードをプレイしていたら、サッカーゲームが開始されるようなものだ。理不尽の極みと言っても良い。実際に心が折れたので、私は月1フリーデちゃんを繰り返し、今日まで苦しんでいた。勿論、私も毎日ゲームの時間を確保できなかったし、正直に言えば、半年1回の期間もあった。だが、ここまで強いと、ゲーム嫌いになってしまいそうなレベルである。
状況が変わったのは、白霊(協力NPC)が呼べることに気が付いたからだ。実は、ここまで一切にNPCを召喚してこなかったため、ゲームシステムそのものを忘れていた。言っておくと本作の協力NPCを召喚するサインは非常に見落としやすく、フリーデ戦のサインも偶然に見つけた。・・・そうだよね、こんなに強いボスをソロで倒せと言うのは無理がある。では、遠慮なく呼ぼうじゃないか。ここから驚くほど、この2年間は何だったのかというくらいの苦痛で倒すことが出来た。ただ、それでもフリーデ第三形態の凶悪さは十分で、かなりギリギリの戦いだった。それでも、倒せた。これは大きな前進である。
私はクリアしたゲーム作品でないと、レビュー(ショートレビュー及びReplay記事)を掲載しない。そういった意味で、ダークソウル3のレビュー掲載は現実味を帯びた事になる。尤も、フリーデ以上に強いボスや難所があった場合、やはり停滞を招く可能性がある。しかし今回の記事を掲載したことで、多少なりとも自分でもダクソ3がクリアできるような気がしてならないのである。既にゲーム本編はクリア済みだが、DLC込みでクリアが出来れば実に5年越しの悲願達成である。